紫苑(シオン)の「英語・3つの和名」に隠された由来まとめ!
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平安時代に記された今昔物語にも
登場する花「紫苑」
現代では絶滅危惧種に
認定されている花なので、
実物を見たことがある方は
少ないのではないでしょうか?
名前も「シオン」と
昔の雰囲気漂う素敵な名前ですよね。
そんな日本古来の紫苑ですが、
海外ではどのような呼び方をするのか
気になりますよね。
では、今回は
「紫苑」の英語名や由来も
紹介していきたいと思います。
「紫苑(シオン)」の英語名に隠された由来とは?
現在自生しているのはアジア圏内が殆どで、
西洋圏では野生の紫苑はありませんし
絶滅危惧種であることから
頻繁に使われてない英語かもしれません。
そんなシオンを英語では
「Tatarian aster」
と呼ばれています。
また、発音は下記の通りです。
[記号:Tatarian ˈæstɚ|‐tə]
[発音:タタリアン アスタ]
では、それぞれの部分の由来を
見ていきましょう。
◇「Tatarian」
これは英語で正式なシオンの
「種名:Tataricus」
という単語が形容詞化したものです。
◇「aster」
紫苑の花弁が放射線状に並んでいて、
「星のように見える」
という素敵な発想からきているんです。
これらが合わさって「Tatarian aster」になりました。
前述した通り、
「aster」という名前を持った花は
いくつもあるので、
この部分だけでは
海外でなじみのある単語です。
海外で紫苑を「aster」と呼んでも
どの花のことかわからないので、
しっかりとフルネームで
覚えるようにしましょうね。
ちなみに、学名では
「Aster tataricus」と
逆転しているだけでほとんど同じですが、
一般的に学名は使わないので
気にする必要はないでしょう。
「紫苑(シオン)」の和名に隠された由来とは?
「紫苑」は日本、中国、朝鮮半島、
シベリアが原産地の花です。
実は中国では薬草として使われていて、
その時は「ジワン」
と呼ばれていました。
日本に伝わったときに
「ジワン」という読み方が変わり、
「シオン」になったのです。
「紫苑(シオン)」の別名に隠された由来とは?
「紫苑」には別名はあり、それは
「鬼の醜草(オニのシコグサ)」
「思い草(オモイグサ)」
という呼ばれ方があります。
この理由は、
平安耳朶の説話集「今昔物語」が由来です。
その話とは、
母を亡くした二人の兄弟は
毎日墓参りをしていました。
しかし、兄は忙しくなるにつれて
「忘れ草」を墓前に植えて
徐々に墓参りをしなくなります。
弟も兄とは別の花「紫苑」を植えましたが、
それでも毎日欠かさず墓参りを続けました。
その様子をずっと見ていた鬼は感動し、
弟に予知能力を授けて
弟は幸せに暮らしたという話です。
この話が元となり、
「鬼の醜草」「思い草」
という名前がつきました。
どうでしたか?
平安時代には「紫苑色」
という色の名前まで付けられている程
日本になじみの強い花です。
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